るりかけすの空は

英国便り〜Minack Theatre

私は熱い、熱い、愛すべきおバカさんが大好きです。
「おバカさん」なんて失礼な言い方ですね。
有言実行の情熱家の方、とでも言えばいいでしょうか。
自分が情熱を注ぐものに、他人から見たら頭がおかしくなったのではないかと思うほど、ひたすら一生を捧げた人。
ただし、本人は「捧げた」などと思っていないことが重要なポイントです。

たとえばフランスの作家であり、飛行士であったサン=テグジュペリ。
ああ、なんだ、『星の王子さま』の作者ね、なんて思わないで下さい。

もちろん『星の王子さま』も素晴らしいですが(ただし、翻訳本を間違えないで下さい。
オススメはみすず書房です。かつて岩波版を読んで首をかしげていた私ですが、こちらを読んで非常に感動しました)、彼の他作品を読んだことがありますか?
『南方郵便機』に『夜間飛行』、スタジオジブリの宮崎駿監督も影響を受けたとされる『人間の土地』。
どれも非常に素晴らしい名作です。
まだ手に取ったことのない方は、ぜひ読んでみて下さい。

飛行機と空、飛ぶことにひたすら魅せられ、空に散った男。
彼の空に対する熱い想いと行動力は、あっぱれとしか言いようがありません。
ここまで人は何かに情熱を注ぎ、それを人生においてまっとうできるのかと思うと、自分ももっと頑張れるような気持ちでワクワクしてくるのです。

そんな空飛ぶおバカさんがフランスにいたのかと思えば、イギリスにもいました。

というわけで、今日も英国のお話です。

イギリスのずっと左下、南西部といってもほぼ最西端の海を望む断崖絶壁に、ミナックシアター(Minack Theatre)という野外劇場があります。
これを演劇好きのRowena Cadeという女性が、50年という歳月をかけてたった一人で石を運び、作り上げたというのですから、その情熱たるや半端ではありません。
彼女の人生を辿る映像と、劇場の素晴らしさを見たら、何だか嬉しくて泣きました。
人間、やろうと思えば何でもできる。

そして、サン=テグジュペリにしても、Rowenaにしても、とにかくポートレイトが素晴らしいのです。
つまり彼の「顔」の美しくて、輝いていること。たまりません。

年老いて、手押し車に座り本を読むの写真を見た時には、胸がいっぱいになりました。
しわの刻まれ方がこれほどに美しい女性を見たことがありません。
このポートレイト、運良くポストカードではありますが売られていたので、喜んで買って来ました。
今は我が家のリビングに飾られ、私の手帳に大切にはさまれています。

ここで何度となく上演されているお芝居。
もちろん今でも夏の間は上演されています。夕暮れ時に上演される様子は、想像しただけでも感動してしまいます。
いつか必ずチケットを手に入れて観に行きたいです。

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Theatreを取り囲む、イギリスとは思えないような碧い海。

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座席の最上部の方から望む舞台。写真左下に見える家がステージのセットです。

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舞台に近づいてみた感じ。

Minack TheatreのHPはコチラ:劇場の歴史、上演リストなどを見ることができます。
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by sorapis | 2008-10-22 01:48 | Travel:るりかけすの旅

シンガーソングライターるりかけすの山と本とサブカルな日々の話。
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